ひねもすのたのた

とりあえず日常かな

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  • [No Tag]

ラヴェルの晩年


先日調べ物をしていたら、
ラヴェルは晩年、脳の一部が萎縮し(交通事故のため?)、
作曲ができなくなったと書いてあった。

彼は話すことも、聞くことも、そしてかつて作曲した曲を
自分で演奏することもできたという。
しかし彼が真に望んでいたであろうことが
できなくなってしまったのだ。

作曲というと語弊がある。
彼はジャンヌ・ダルクを題材にしたオペラを書こうとしており、友人に
「そのオペラは私の頭の中にあるんだ、
私はそれを聞ける」と述べている。
しかし、頭に鳴り響いているだろうその音楽を
彼は楽譜として描き出すことができなくなってしまった。

すぐそこに目の前にあるもの
簡単に手に届くはずのものを
引っ張り出してこれないこと、
それはどんなにもどかしいことだろう。

しかも、あのラヴェルである。
ピアノを管弦楽に直す試みというのはいくつもあるけれど、
ラヴェルほどきらびやかに、
音のニュアンスを変えずに、というよりそれをさらにふくらませて
オーケストレーションする
作曲家はほかにいないのではないか
(ま、私がモノ知らずなだけでほかにいるかもしれませんが)。
自分の曲だけでなく、他人の曲も。
音の魔術師だよね、本当に。。。

頭の中のものを書き写す装置があったらよかったのにね。
作曲ができないということは
ラヴェルにとっての悲劇というだけでなく、
いま生きている私たちにとっても、
ひとつの大きな損失だろう。。。。

ラヴェルは4年後、脳の手術を受けて亡くなったそうだ。
この手術にかすかな望みをかけていたのかもしれない。
62歳だった。とはいえ、現在の技術でも、脳の機能を取り戻すことは
不可能だったろう。
後は脳の代替機能に少しは望みがあっただろうか?
それはわからないけれど。

ちなみに同じ記事にあったのだけどど、
音楽は、原始的な脳(扁桃体かな?)に
はたらきかけるそうである。

脳に損傷のある患者に
2つのメロディ、悲しいメロディと楽しいメロディを聴かせたところ、
メロディを聞き分けることはできなかったのに、悲しいメロディでは暗い気分になり、
楽しいメロディでは明るい気分になったそう。

たいしておもしろくもないドラマでも、
後ろに流れる音楽で泣いちゃうこともあるもんな~

音楽なんていらない、という人もいるかもしれないけど、
やはり人間の原初の欲求としてそなわっているのだと思う。。。

<追記>maurice-ravel.netをざっと眺めたところから
判断すると、ラヴェルの脳の異常が何が原因だったのかは、
まだ議論の対象のようだ。手術では左脳の異常が
見つかったようだけど。

交通事故が原因だったのか、そこからは回復しているので、
何か別の病気だったのか。

音楽を形にできないだけでなく、後に失語症、失行症、失書症、
失読症も発症したそうなので、
進行性の脳障害という見方が強いらしい。

ピック病という意見もあるようだが、
ピック病って言語面に問題が出るだけでもなく、
確か人格がかなり変化し、社会性なども
失われてしまうという話を見たことがある。
とすると、くわしいことは専門家ではないから
わからないけど、何となく違う印象。。。

☆7/24 改めて読み直してみたら、いかにもへんくちりんな文章…^^;
  • [No Tag]

Comment[この記事へのコメント]

コメントありがとうございます 

  • えあしゃ 
  • URL 
  • at 2008.07.27 12:35 
  • [編集]
鍵コメさんこんにちは。
>貧しさ故若くして世を去らなければならなかった音楽家
書きたい曲が頭の中にいっぱいあったでしょうにね。
うーん、ただラヴェルのように頭の中にあるのに表出できないというのは、人間としてはいちばんつらいような気がします。生殺しというか。

哀しい 

5月に他界した父。
脳梗塞で簡単な言葉以外でなくなりました。
目を見つめながら居ると、伝えたい事があるらしく、一生懸命言葉を出そうとするのですが、そのうち諦めて「ふっ」と力を抜く・・・・。
私事で申しわけ有りません。
思い出してしまいました。

好きな時に好きな音楽を聴くことが出来るって平和で幸せなことですよね。

吉田秀和氏が、戦争が始まって真っ先にレコ-ド盤(フォ-レだったかなあ)をきっちり梱包して土中に埋めた話を読んだ時、自由に聴くことの出来る今は当たり前なことが、いつまでも当たり前でありますように、と心から思いました。

しっかり世の中を見ていなければ・・・・。

NoTitle 

  • えあしゃ 
  • URL 
  • at 2008.07.27 22:53 
  • [編集]
油揚げさん
>伝えたい事があるらしく、一生懸命言葉を出そうとする
ご本人も、ご家族も、おつらかったでしょうね。
でもきっとそばにいることで伝わることもあったと信じたいです…

>吉田秀和氏が、戦争が始まって真っ先にレコ-ド盤(フォ-レだったかなあ)をきっちり梱包して土中に埋めた

…敵性音楽、ですか…
当時は、海外といえばドイツもフランスもアメリカも皆同じで、
ドイツ音楽なのに敵性、といわれたという話も聞きました。

そう、本当に好きな曲を自由に聴くことがあたりまえな時代が続くように、
私たちがしっかり目を見開かなくてはいけませんね。

Comment_form

管理者のみ表示。

Trackback[この記事へのトラックバック]

Menu

最近の記事 ▼

ブログ内検索 ▼

プロフィール ▼

FC2カウンター ▼

ブロとも申請フォーム ▼

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。